- 事務所名:
-
ファシリテーション株式会社
- 代表者:
-
澤田 隼人
- 事務所エリア:
-
愛知庫名古屋市
- 開業年:
-
2009年
- 従業員数:
-
ー
目次
Q1. 貴事務所の取扱業務と現在の事業内容について教えてください
行政書士として、医療法人の設立や建設業・飲食業・旅館業の許可申請、相続や遺言、補助金申請、内容証明、古物商、産廃関連など多岐にわたる業務を手がけています。
また別会社ではCOO代行として、経営の右腕となる実務支援も行っており、現在はこの二本柱で事業を展開しています。
Q2. 開業したのはいつ頃ですか?どのような取り組みをしましたか?
開業したのは2009年です。当初はまだ何をやるか明確に決まっていたわけではありませんでしたが、まずは会社設立の業務を中心にスタートしました。これは、以前勤めていた事務所で一番多く取り扱っていた業務だったこともあって自分にとって馴染みが深く、当時は需要も多かったので自然な流れだったと思います。LPを出しても、PPC広告を出しても、リアルの交流会などで話をしても、とにかく設立業務は反応が良かった。ですから、開業初期は積極的に人と会って、まずは設立案件を軸に事業を回していきました。
そこからの16年間については、正直特化しないという方針で進めてきました。世の中には「建設業許可に特化しよう」とか「相続に絞ってやろう」という考え方もありますし、私自身もランチェスター戦略の塾長をしていたこともあるので、特化の重要性は理論的には理解しているつもりです。でも、自分としては「何でもできるのに、なぜ絞らなきゃいけないのか?」という違和感が拭えなかった。それに、ひとつの業務に絞ってしまうと、正直言って飽きるんじゃないかという不安もありました。
実際、知り合いの行政書士で「運送業の許可だけを10年間やってきたけど、もう限界」と話していた人もいたくらいです。そういった姿を見てきたこともあって、「自分はそうはなりたくない」と思ったんです。ですから、あえて特化しない、むしろ幅広く対応するというスタンスで今までやってきました。
そして3年ほど前からは、もう一歩踏み込んだ新しい取り組みとして「社外COO代行」の仕事を始めました。これは、もともといろんなクライアントから「これもできる?」「あれも頼める?」と相談される中で、自分の役割がどんどん広がっていたことが背景にあります。例えばネットワークの配線から始まって、業務改善のアドバイス、経営戦略の立案まで、本当に幅広く関わっていたんです。
「ファシリテーター」と名乗っていた時期もありましたが、中に入って実行までやってくれる感じがしないと言われることも多かった。そこで、より実務に入り込むイメージを持ってもらえるように、「社外COO」という形でコンセプト化しました。社内ではなく、あくまで外部の存在として経営に関わる。でも、その分しがらみなく冷静に全体を見ながら、右腕としてしっかり機能する。そんな立ち位置を目指しています。
Q3. 開業10年以上で、士業をやって良かったと思うことは?
士業をやっていて本当に良かったなと思うのは、やっぱりクライアントの問題解決のスピードを自分の存在によって上げられていると実感できる時ですね。お客さんが「とりあえず澤田さんに聞いとけば何とかなる」っていう感じで、全部まとめて僕に投げてくれるんです。で、僕も「こうすればいいんじゃないですか?」とすぐに方向性を示せる。そういうやりとりが信頼につながっているし、それが一番うれしいことです。
電話もすごくフランクで、「ちょっといい?」みたいに気軽にかかってくる。忙しいときは「ごめん、今手が離せないから折り返すね」って言うこともありますが、そういう距離感ができているのはありがたいです。お客さんとの関係が構えたものではなく、自然な信頼関係として築けているのは、長年やってきた中で得られた大きな財産ですね。
実際、他の士業に相談すべきような内容でも、まず僕のところに連絡が来ることが多いんです。「なんでそれ行政書士に聞くの?」って思うような話でも、昔からなぜか僕のところに相談が来る。たとえば最近も、ある方から「下請けに代金を払ってたけど、その下請けさんが亡くなったらしくて、このお金どうしたらいいのか?」という相談があって、「それなら弁済供託しちゃいましょう」とすぐに答えを出したんです。多分、そういう場面で即答できる士業ってそんなに多くないと思います。
「澤田さんって、最悪知らなくても知ってるって言って何とかしてくれる安心感あるよね」って言われることがよくあるんですけど、そう言ってもらえるとやっぱり嬉しいですね。自分でも、知らないことがあっても何とかして解決に持っていくっていう姿勢はずっと大事にしてきたので、そういう評価をもらえるのは士業冥利に尽きます。
一番嬉しい瞬間は、やっぱり「何でもかんでもまず澤田に聞こう」と思ってもらえるとき。そこに信頼があるからこそ、面倒なことも任せてもらえるし、結果としてその信頼に応えることができた時に、この仕事を続けてきて本当に良かったと心から思います。
Q4. 開業10年以上で、印象に残る失敗談はありますか?
業務に関する大きな失敗というのは、実はあまりないんです。というのも、僕は昔から書類のチェックが結構細かくて、いまだに紙に印刷して、鉛筆でレ点チェックを入れながら一つ一つ確認しているんですよ。アナログかもしれないですけど、そのおかげで業務上のミスはかなり少なく済んでいると思います。
ただ、そうはいっても全く失敗がないわけじゃなくて、特に印象に残っているのは他士業の管理ミスですね。いくつかの事業を同時並行で進めていたときに、外部の司法書士に登記業務を依頼したら、会社名を間違えて登記されてしまったんです。しかもそれが認可まで終わった後だったので、認可書類の内容をそのまま司法書士に渡したにもかかわらず、相手側が内容を取り違えてしまったというケースでした。もちろん、最終的には僕が全面的に謝って、責任を取る形になりましたが、ああいうのは本当に胃が痛くなりますね。
他にも、相続案件で誰かが主導してくれるだろうと思っていたら、実は誰も動いていなかったということもありました。誰かが音頭を取るのが当たり前、という思い込みがあって、結果的に話が全然進んでいなかったんです。プロジェクトマネージャーが突然いなくなるみたいなこともあって、やっぱり自分で全体を把握しなきゃいけないなと強く感じた出来事でした。
あと、業務特化のWebサイトを作ろうと何度か試みたこともあるんですが、途中で飽きちゃって放置してしまったっていうのも、地味に多い失敗ですね。アイデアを形にするところまではいいんだけど、継続して運営するってなると、どうしても他の業務に追われて手が止まってしまう。こういうやりかけのまま終わったプロジェクトは振り返ると結構な数あります。
それでも、こうした経験を経て失敗しないための仕組み作りは常に意識するようになりましたし、新しいことにチャレンジしていく中で起こる失敗は、ある意味で前向きな失敗だとも思っています。大事なのは、そこから何を学ぶかですね。
Q5. 開業時と現在で変わった点はありますか?
開業当初と比べて、今一番変わったなと思うのは「やれる範囲の広がり」と「その中での深さ」ですね。最初の頃は当然ながら限られた業務の中で試行錯誤していたわけですが、今は扱う業務の幅が大きく広がっています。それだけじゃなくて、一つ一つの業務に対する理解や掘り下げも深くなってきていると感じます。広くやってるけど浅いわけではなく、むしろこの業務については特化してやってる人よりも深く見えていると思うこともあります。
その背景には、やっぱり数多くの案件をこなしてきた場数があると思います。そして、それを活かすための抽象化と転用ができるようになってきたのも大きいですね。具体的な案件から共通する本質を抜き出して、それを他の場面に応用する力。これは年数を重ねてきたからこそ身についたスキルだと思います。
昔から「自分はゼロイチ(0→1)のタイプじゃない」と思っていて、それは今でも変わっていません。ゼロイチはどちらかというと苦手で、誰かが始めたものを「1→10」あるいは「10→100」にするのが得意なんです。実際、企業支援の中でもゼロから起業するフェーズよりも、ある程度形がある中で、ナンバー2的な立場で動いていく方が性に合っていると感じています。
最近は「社外COO」という立場で関わることも多くなってきましたが、それはまさに自分の得意領域だと思っています。企業の中でリーダーがいて、その下で実行や調整、改善を担うポジションに入ると、すごく力が発揮できる。昔から自分は「キャプテン」ではなく「副キャプテン」、「委員長」ではなく「副委員長」タイプなんだなという自覚があって、その立ち位置が一番しっくりくるんです。
開業から15年経って、ようやく自分の特性や強みがクリアに見えてきた感覚があります。昔は売上や事業規模に目が行っていた部分もあったかもしれませんが、今は自分がどこで価値を発揮できるかを重視して動けるようになりました。これが、開業時と今とで一番大きく変わった点だと思います。
Q6. 継続できた要因はどこにあると思いますか?
継続できた要因として一番大きかったのは、人に会い続けてきたことだと思います。開業当初から、交流会やセミナーに積極的に参加してきたことで、たくさんのご縁に恵まれました。そういった出会いが時間をかけて信頼関係に変わり、今では仕事として返ってきています。何年も経ってから「またお願いしたい」と連絡をいただくことも多くて、人とのつながりがどれだけ大切かを実感しています。
また、天才塾(現LEGALBACKS)で知り合った仲間たちとの関係が、今も仕事に繋がっているケースも多くあります。たとえば、あるセミナーで隣の席になったことがきっかけで、その後何度も一緒に仕事をするようになったという例もあります。偶然の出会いが、時間と信頼を重ねて仕事に発展するという経験をたくさんしてきました。
加えて、不誠実なことはしないという姿勢を大事にしてきたことも、運を引き寄せる一因だったと思っています。たとえお金がないときでも、「何とかなるだろう」と思っていたら実際に仕事が舞い込んでくる。運がいいというのは受け身ではなく、誠実な行動と継続的な努力の積み重ねからくるものだと感じています。
もう一つ大きかったのは、「自分の適性を理解できたこと」です。僕は昔から、リーダーというよりもナンバー2のポジションの方が力を発揮できるタイプで、実際、今の「社外COO」のような立ち位置が一番自分らしくいられると感じています。無理に合わない役割を演じるのではなく、自分の強みが発揮できる場所に身を置くことで、無理なく続けてこられたのだと思います。
Q7. これからの課題と展望はどのようなものですか?
現在の課題は、信頼を得たがゆえに「紹介したくない」と言われることが増えてきた点です。「良すぎて手が回らなくなる」「他の人に取られたくない」といった理由で、好意的ではあるものの、新規の紹介が止まりやすくなっている。これからは紹介に頼らず自力で新規を開拓していく必要があると感じています。そのため、YouTubeなどを活用した情報発信を強化し、接点を増やす戦略を考えています。
また、士業全体が「価値が伝わりにくい」「タイミングに依存する」などの課題を抱えており、単発で終わりがちな仕事が多いのも事実です。今後は単なる相談や書類作成にとどまらず、具体的な成果物やプロセス支援といった形で、より継続的な価値提供が求められていくと思います。
さらに、僕自身は士業一本にしないことを意識してきました。社外COOのように、別の柱を持っていることで精神的にも安定し、事業の継続性が高まります。士業はあくまでバックエンドと位置づけ、フロント部分で人との接点をつくることが今後ますます重要になってくると考えています。
やりたいことをタイミングよく実行できる柔軟さを大切にしながら、変化の多い時代に対応していきたいと思っています。
稼ぐ方程式をクライアントと共に探究・実践する課題解決の外部頭脳 社外COO(スーパー・ファシリテーター) 15年間で3000人以上の経営者に対して、才能・知識・経験に基づいた[実践マーケティング][実践オペレーション]についてファシリテーションを実践中。 ファシリテーション株式会社代表取締役、行政書士ほみにす法務事務所代表・特定行政書士。1985年(昭和60年)12月9日生(いて座)。愛知県岡崎市出身。 ノブレス・オブリージュ―【noblesse oblige】「自分の本当の才能・知識に気づいた人は、その才能・知識を社会に生かす責任を負うべきだ」とのコンセプトのもと、真の経営者になるためのファシリテーションを続ける。経営コンセプトは【Design New】-温故知新-。

